◆◇◆交配の前に◆◇◆


※※※ 『はじめに』をご覧になった上でお読み下さい。※※※


それでは 交配について調べてみましょう

@♂オーナーのお嫁さん探し
ワンコの場合、通常♀から♂に申し込みます。
従って、♀オーナーが求めるステキな♂でなければ難しいと思います。

あたりまえですが、♀オーナーは 良いお婿さんが欲しいと考えている人が多いです。
健康で可愛い子犬が欲しいと考えているのでしょう。求めている♂は血統書に
CH(チャンピオン)の文字が多くあったり、チワワの基準に(スタンダード)あてはまる子。
それとレアカラー(チョコ系・ブルー系など)は人気があります。レアカラーのキャリー因子
(本犬はレアカラーではナイが両親のどちらかがレアカラーの場合をキャリーと呼びます)
も選ばれる理由になります。ただしレアカラーの場合 色素欠乏症に気を付けて下さい。
それと、小型犬なら 小さい子も人気があります。
以上の♂でしたら、掲示板等の書き込みなどでお嫁さんが見つかるかもしれません。

また、低コストで探している場合があります。出来るだけお金をかけずに交配をさせたいと
考えている♀オーナーの場合です。交配料(種付け料)の支払いではなく、生まれた子犬
1匹を♂オーナーが引き取る事の出来る子返しというものです。我が子の子犬が
貰えるならっ!!と 思う♂オーナーは大勢いるので、倍率が高い事は間違いないです。 
良いお婿さんの他に、近所の方が有利になると思います。また、どうしても!と思うのなら、
”雌側の出産費を多少負担する”と申し出てみる。と言う方法もあります。
(この方法は一般家庭同士でのしっかりとした話し合いが必要です。)

いずれの場合も健康な事は絶対条件と考えた方が良いです。一般家庭の♂がお嫁さんを
探すのは結構難しいのです。アピールポイントを定め 公園、友達の紹介、動物病院、
HP掲示板 などで探してみてはどうでしょうか?
♀オーナーの知りたい事は、 コート・体重・カラー・住まい・交配経験・交配料・歳・性格 などです。
数枚写真があるとより良いです。それと、出産に関して知識のなさすぎる♂オーナーさんは
非常に怖いです。多少なりとも 交配&出産の知識をつけてからお嫁さんを探しましょう。

Aお産向きの女の子
まず、骨盤の広い子の方が安産です。これから♀を購入する場合は、出産をさせる事を
ブリーダーさん等に相談して台雌として 一緒に選んでもらうと良いと思います。
出産に 肥満は大敵です。おデブちゃんはダイエットに成功してから交配しましょう。
また 運動を良くする筋肉質な体であり、太陽の光を浴びている様な子が望ましいです。
それと チワワの場合 お産は 通常1.8kg以上の子が望ましいとされています。
標準より小さい♀は 難産の傾向があるので十分に注意し、獣医等に相談て下さい。

B世界最小のチワワ繁殖
私の愛犬がチワワなので・・・。      小さい子の出産は難産(帝王切開)になり易いです。 
では、繁殖者は どうやって世界最小と言われる犬を作るのでしょうか?

ブリーダーAさんの場合

極小の♀には出産はさせません。
それなりにガッチリした体格の♀に極小の♂(約1〜2kg未満)を掛け合わせます。
出産は安産の確立が多く、大きい子から小さい子までさまざまな大きさの子が産まれます。


ブリーダーBさんの場合
極小の♀には出産はさせません。極小の♂も交配犬に使用しません。
スタンダードから外れた子(JKC規定2.7kg以上)の子も交配から外します。
平均的な♀と♂を掛け合わせます。ただし若干♂の体重の方が小さめになるように
組み合わせています。出産状況はさまざまです。
たまに極小の子が産まれる事もありますが、運命に任せます。
もちろんBIGチワワになる事もあります。しっかりしたチワワを作出たいと思っています。


ブリーダーCさんの場合
極小でも健康でしっかりしている子は♀でも♂でも交配させます。
極小であってもオーバーでも良い子は良い子です。難産な事もありますが、
小さい子だから難産と言う訳でもないです。しかし経験のない方には難しいと思います。
極小同士の交配であっても まれに大きい子が産まれる事もあります。

ブリーダーDさんの場合
チワワの理想体重は1〜1.8kgです。♀も♂も理想に合わせた1.8kg以下の子を中心に
交配をしています。理想に近いチワワらしい子を作っています。
母胎の事を考え自然分娩はせず、信頼ある 獣医の元で帝王切開で安全に出産しています。
ただし、健康状態に関しては非常に気を使って、続けてお産をする事は絶対にしませんし
3歳までお産をさせません。引退もよその犬舎さんより早いです。
引退後も家族の一員として 一緒に暮らしています。

上記はブリーダーさん達のほんの一例です。
簡単にまとめて書きましたが、繁殖のプロの方達は体重以外にも もっと深く考えた上で交配犬を
決定されている事を忘れないで下さい。考え方も様々です。
理解しやすい様に体重で書いていますが、体が小さく体重の詰まった1.8kgと、
体高は大きいけどヒョロヒョロで軽い1.8kgでは状態が全然違います。


C極小チワワ 出産出来るの?
Bで書いた様に、極小の子でも子犬は作れます。
(1・2kgの子が無事帝王切開で出産したのをHPで拝見しました。自然分娩は1.6kgを確認しました)

しかし、注意しなければ母胎、胎児共に危険です。危険とは、最悪 死んでしまうという事です。
健康ですか? 生まれつきの奇形はありませんか? 未熟児ではありませんでしたか?
 頭部のモレラ(ペコ)が特別大きくないですか? フラフラしていないですか?


なぜ極小(1.8kg以下)はダメとされているのか・・・
自然分娩は体力的にキツイ。難産の確立が高い。普通の体重の子は受胎が1〜2匹では
お腹の中で大きくなりすぎてしまうので難産と言われていますが、小さい子は元々難産の確立が
高いのです。むしろ2匹位がベストかもしれません。受胎が多ければ産んでる途中で力つきて
しまうかもしれません。早産になってしまう事も考えられます。それに極小の子は、先天的な病気の
ある子が多いとも言われています。そして陰部が小さく交配が不可能。などの理由が上げられます。
私は小さい子の出産を進める訳ではありません。ワンコは選択出来ません。オーナーさんが
責任を持って考えてあげて下さい。お気楽では出来ない事を知って下さい。帝王切開の費用は
5万〜20万位と考えて下さい。この費用はケチる事は厳禁です。


D健康チェック
大きい子だろうが 小さい子だろうが健康第一です。
先天的な疾患がある場合、遺伝性が高いので大変な事になってしまいます。 生まれた子がみんな
病的だったら・・・。考えたくないですよね。では、どんな遺伝的病気があるのでしょうか?

水頭症・・・小型犬のオーナーなら、1度位は聞いた事があると思います。簡単に言うと漢字のとおり
頭の中に水(髄液)が溜まりすぎて 脳の神経がうまく働かなくなってしまいます。手術をしても
完治しない事がしばしばです(手術によって症状が和らぐ事は可能)。
産まれ付きの場合も多いのですが、頭に強い衝撃を受けたりすると発病する事もあります。

膝蓋骨脱臼・・・歩く時に後脚の膝の骨がズレて脱臼してしまう病気です。
グレードが4段階あって、軽いモノはほとんど症状がありません。素人では気づかない事も
あるようです。 ヒドイ場合は歩けなくなってしまうほどで 手術が必要になります。治療には
早期発見が重要となります。 先天的な場合が多いですが、高い場所から落ちたり 
交通事故などの強い衝撃でなってしまう事もあります。

ワンコの歩き方(スキップをしたり脚をかばって歩く)が気になる方は、1度病院に行ってみては
どうでしょう・・・。その他に心臓病や、アレルギーなどが子犬に 遺伝する可能性があります。
人間でもそうですよね。アレ?っと思う事があれば まずは獣医師に相談してみましょう。

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E交配料と子返し
基本的に ♀が交配をする時、♂に種付けに対するお礼を支払わなければなりません。その方法は
交配料の支払い・子返しの2種に別れます。いずれの場合も 事前に先方と詳しく話合いをして
簡単な契約を交わす事をオススメします。文面に残すと、トラブルが起こりにくくなると思います。

交配料・・・
ブリーダーさんの場合、交配料の支払いになると思います。料金は♂オーナーが設定します。
金額はその犬種の子犬1匹の値段とされています。それっていたいどの位??
チワワの交配料平均(血統・カラー・人気度などに選って全く異なります)
ペットタイプお礼程度〜3万前後   タイトルなしショータイプ2〜5万    JKCCH3〜15万 
他国CH7〜20万 INTCH10〜30万  レアカラー5〜10万    極小5〜10万    
CH(タイトル)の数&種類、CH+レアカラー や CH+極小 などはもっと高くなる事があります。
また、記載した金額はあくまで私の知る平均で、♂オーナーの考え方次第で上限はありません。
ブリーダーさんであれば交配の知識も十分に知っていると思います。
交配後も アドバイス等のお願いが期待出来るでしょう。

子返し・・・
交配料の支払いはありませんが、産まれた子犬を♂オーナーに譲る事が決まりです。
基本は1匹ですが、種♂の血統が優れていれば2匹譲るという契約もあると思います。
1匹しか産まれなかった場合など、きちんと事前に確認をする事が必要です。
基本は生まれた子犬の中から一番良い犬を ♂オーナーが選べます。しかし相手が
一般家庭なら事前の相談次第です。1匹しか産まれなかった場合や、受け渡し前に
死んでしまった場合など あらゆる事を想定して相談すべきです。
また子返しを望む♂オーナーは一般家庭の方が多い為、交配経験の無い♂が多いと考えて下さい。
交配経験の無い♂には複数のデメリットが在るかもしれません。上手く乗れないかも・無精子または
少ないかも・射精出来ないかも・・・などです。ヘタに交配すると♀の陰部を傷付けてしまい
可哀相な思いをさせてしまう事になります。知らなかったでは済まされないので、♀オーナー自身も
十分に交配の仕方を勉強するべきだと思います。


F犬種基準の子犬を求める (チワワの場合)
同犬種同士の繁殖とは、犬種基準を元に行なわれます。チワワに似ても似つかない様な子が
望みなら、どうか産まれた子の血筋は自分で飼い続けて下さい。もしくはその欠点を解り合える方を
探してみましょう。頑張っても希望どうりなるかは未知の世界ですが、まずは スタンダードを元に
愛犬の欠点を知る事から始めてみて下さい。

【私の愛犬の場合は まず噛み合わせが若干アンダー(しゃくれ)な事が欠点です。
交配相手となる♂はアンダーでもオーバー(でっぱ)でもダメです。出来るかぎり
正常な噛み合わせが良いです。愛犬は体が小さく脚が細いです。♂は脚のシッカリ
した骨格のある子が良いです。体重も軽すぎず中肉中背。(ただし、♂の体重の方が重いと
難産の確立は増します。慎重に考え、獣医師等の意見も聞いてください。♀より軽い子を
勧める場合が多数だと思います。)これらの条件を満たす♂を探さなければなりません。】

チワワに限った話ですが、その他にマズルの長い子には短い子。 頭のハリは少ない子には
アップルドームの子を。と言った感じで欠点をカバー出来る♂が重要です。 ただし、マズルが短く
アップルドームな遺伝が強いほど 難産になる可能性が高くなります。(例え話ですが・・・自分の
肛門から ラグビーボールが細いトコから出てくるのと、バスケットボールが無理やり出てくるの・・・
どっちが辛いでしょう・・・?子犬の頭蓋骨は産道を通る為に多少の変形はしますが やはり
バスケットボールの方が辛いのです。)

G犬種のコートカラーを知る
欠点をカバー出来る子を探すのに、もう一つ重要な事があります。 
犬種のによって望ましくないカラーの掛け合わせが存在するのです。例えば、ミニチュアダックス・
トイプードル・チワワ等です。♀のカラーは何色ですか?ホワイト、クリーム、チョコ、
ブルーなどの色素の薄い♀に、薄い♂を掛けると色素欠乏症の子が産まれてしまう事があります。
ブラック系やレッド系などの濃いカラーの♂が好ましいです。
ただし、どうしても薄いカラーの子同士で!!と、いう場合は鼻の色・肉球・爪の色が全て黒く、
舌の色の濃い子を探して下さい。ブリーダーさんなら直ぐ見分けられると思います。
ダックスならばダップル同士の掛け合わせも好ましくありません。プードルは単色が基本なので
2色(ミスカラー)にならないようにするのは素人には難しいようです。同色と掛けるのが1番安心
です。レッド、ブラウン、アプリなどは素人目で似ていると思っても、実際は特徴が違いますので
これらのカラーは特に注意が必要です。

チワワはスームースとロングコートの交配は可能ですが、ほんの少しだけスムースの割合が
高くなります。ですが全匹スムース・全匹ロングが産まれた!という例もあるので、あまり予測が
つかないと考えた方が妥当です。ロング同士でもスムースが産まれる事もあるし、スムース同士
でもロングが出る事もあります。スムースにしては少し長いし、ロングと呼ぶにはみすぼらしい・・・
ミディアムコートという事もあります。ミディアムは血統書上はロングで申請するようです。 
ちなみに海外では スムースとロングを交配すると血統書が申告出来なくなる国もあります。

Hどんなカラーが産まれる?
健康な子が産まれて欲しい!と、願う他に こんなカラーだったら☆と、希望をもってしまいます。
もちろん希望どうりにならない事がほとんどですが、やはり♂のカラーは重要です。
レアカラー♀はレアカラーキャリーの♂を掛ければレアカラーが産まれる確立があが上がります。
♀はレアカラー・キャリーではない場合、♂をレアカラーにして期待を膨らましても レアカラーが
産まれるのは難しいようです。
ブラタン同士を掛けてもタンの部分の劣色素が有るので真っ黒は産まれる事はないようです。
マズルが黒いブラックマスクの子は ブラックマスクの血筋のみに産まれます。
どのカラー同士でもブラタン、レッドは産まれやすいです(チワワ)。
単純に希望のカラーの♂を掛ける事によって、期待はもてます。ただしGの項目で記載した
色素欠乏症には気を配って下さい。

I交配前の健康管理
交配前・・・というか、普段からきちんと健康管理をしていれば問題は無いですが・・・。

肥満は難産の始まりです。交配前までに体重管理をして下さい。肥満でなくても、太陽の光を
浴びる事はとても重要な事なので お散歩に連れ出してあげて下さい。筋力の付く早歩きを
憶えると妊娠期の運動に最適です。ちょっとした病気であっても 妊娠中は胎児への影響を考え、
薬等を飲む事が出来ません(危険)。また、人間の食べ物を普段から与えている場合は
止めて下さい。妊娠期に急にカロリーの高いドックフードに変えてもおそらく食べてはくれません。
ワンコは美味しい物を覚えています。
元気なワンコの平熱を測っておくと、後でとっても役に立ちます。(37〜38.5℃位)

                          
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 人間の意思でした愛犬の出産です 

 命を落とすこともあるので、しっかりと最後まで責任を持って接しましょう