2006年11月22日87gで誕生
 
 4匹兄弟で一番うにママにそっくりな女の子

命名 いくら



性格も色も 大きさも・・・うにママそっくりだったね。

2006.1/12 事件は突然起こった・・・・・・長い1日

人工哺乳をしていたマリンが逝ってしまって、私はまたいつもの生活スタイルに
戻っていた。 いつものように平日の9:00〜17:00までお仕事。そんな毎日のはずだった。

16:30仕事もある程度片が付いて、雑用をこなしていた。

『○○課の△△さん 1番にお電話です。』
(あれ? 私?  珍しいな、会社にTELなんて・・・。)
そんな風に思った次の瞬間、すごく嫌な予感がした。
会社のTELを教えているのは母だけ。
『子供たち(犬)に何かあったらすぐTELして!!』
前に そう言って会社の電話番号を渡したのを思い出したから。

『はい。お電話かわりました。△△です』
案の定・・・・母だ。

『直ぐに帰ってこれる?いくらが変なの。。。』
『直ぐって?何?どうしたの?あと30分だよ?』
隣に主任がいたのでなんとなく気を使う。。。
『わかんない・・・なんかダランダラン・・手も、足も・・・折れたのかな?』
『わかんないって、それじゃ応急処置も出来ないから ちゃんとドコが変なのか言ってよ!!』
(低血糖?テンカン?骨折??何なの???)
チワワという犬種が突然起こりうる病気が頭をグルグルとまわる。。
『皆で遊んでたら急に叫び声がして・・・動かないの・・・』

(???????何??????)
『主任、なんか大変な事が起きたみたいで 後30分ですけど早退して良いですか?』

チャリに飛び乗り、立ちコギでダッシュ・・・猛ダッシュ・・・・・・・・・・・・・・

16:40帰宅

『何?どうしたの??』
家に入るなり叫んだ。そら・うに・チビ達も部屋に出ていた。
母の腕に抱かれたいくら・・・・。

『頭・・・打ったでしょ?顔がパンパンに腫れてるじゃん!何で解んないの???』
『こんなオデコ 普通じゃないじゃん!!!!』
犬について詳しくない人間なら解らないのかもしれない。
他の人から見たら 全然変わってなかったのかもしれない・・・・・。
でも、何で変化に気づいてあげられないのか・・・・・・・・・・・・。

『どうしたら良いの?』
母は半泣き・・・。泣きたいのは私も一緒・・・。
『とにかく直ぐに病院いくから!保温するもの持ってきて』
母はあたふたしている。無理もないか。。。。
自分でベッドを用意して 車のキーを取る。
『後遺症が残っても育てるから。』

そう言ってまた家を飛び出した。
オデコをそっと触ってみると フニャフニャになっている。
白目を向いて意識のない いくらの脈を探す。かろうじて動いている。
車の中で1度『ウギャーーーー!!!』と叫んだ。
いつもの掛かり付け・・・なんて悠長な事を考えてる場合じゃない。
とにかく近くて優秀な所・・・・。家から車で3分〜5分でいける病院は4件ある。
その中で信号が1つもない病院。
初めて入る病院。近所のうわさで腕は確かだと聞いている。
病院に着くと待合室に2組の患者が待っていたけど、受付が閉まっている。
『やってないんですか?』
と、患者さんに半泣きで聞いてみた。
『5時からですよぉ〜』
・・・あと15分・・・待てる訳が無い。

受付のカーテンをこじ開けて
『緊急なんで見て下さい。頭を打ったみたいで・・・水頭症だと思います。』
多分病院中に聞こえただろう・・・看護士さんがゾロゾロと覗きに来た。

『あぁ・・・・』
といけないモノを見た時のような声の後、奥の部屋に通された。
先生がいくらを見てすぐに
『ダメかもしれません』って・・・・。
『ダメ元でも良いからとにかく出来る限りの事はして下さい』
泣きながらそうお願いした。

注射器で頭部に溜まった血を抜いたけど、全然間に合わない。
麻酔をして、私の目の前で手術が始まった・・・・・・・。
まだ1ヶ月半くらいの、たった400gしかない小さな体なのに。。。。

うにママに似て小さい頭。バリカンでカッパの様に毛を剃られた。
ピンクの頭皮の真ん中にさっきまでは解らなかった傷が現れた。2mm位だろうか・・・
血で滲んで鮮やかな赤い色・・・・・

小さな頭にメスを入れて・・・・先生の一声・・・・・
『脳みそが飛び出てる・・・・』
第二声
『ダメだ。脳みそが潰れてる・・・・・・・・・』
そして第3声
『頭蓋骨が砕けてる・・・・・・・』

私は力が抜けて壁に寄りかかった・・・・
涙が大粒になって次々に流れてくる。
どんなバカだって理解出来るよ・・・・・・
助からないんだって。。。。。。。

それでもバカな私は、寝たきりでも良いから助かって・・・・
って神様にお願いし続けた。奇跡が起こって・・・って。
目の前で起きている光景が目に焼き付いていく。。。。

内出血して溜まっていた血を取り除いて、頭を綺麗に縫って
手術としては成功。でも、、、、もう・・・・・・・・・
いくらは自分で呼吸する事が出来ない。

麻酔から眼を覚ます事は無い・・・・・・・・・。
奇跡は起こらなかった。

マリンが逝ってしまった時、もう誰も老衰以外では逝かせない!!!
そう誓ったはずなのに。それなのに・・・・・・・。

お会計の頃には いくらの傷跡からまた血が滲んできた。
家に着いたらガーゼが赤く染まっていた。

『ごめんね。いくちゃん・・・』
母が泣き叫んでうにママを抱きかかえた。

うにママに似てとっても可愛かった。
小さいけど、元気いっぱいで兄弟で走り回って・・・
うにママはいくらの事が1番好きだった。いつもいくらにピッタリくっついていた。
とろもいつも、いくらと悪さを企んでいた。

私が会社を辞めていれば こんな事にならなかったのだろうか・・・。
後悔しきれないほどの悔しさ。。。。。。

いつもお散歩デビューの事を考えて・・・楽しみにしてたのに。
明日は1回目のワクチン接種に3匹で行く予定だったのに。

幸せになれるはずだった いくら
今日の朝まで元気いっぱいだった いくら
4匹兄弟でお顔が一番私の好みだった いくら
成長の度に魅了してくれた いくら

そんないくらの将来を奪ってしまった罪は償えるものではない。

守ってあげられなくて・・・・ごめんね。
償いようがないから 謝る事しか出来ないよ・・・・

ごめん


2007.1/12  PM17:40    ネーネ


いくらの事故は私にとって、とても大きな出来事でした。
15日からまたいつもの月曜日が始まりましたが、私が仕事に出かける事は
ありませんでした。 いくらが他界した時に、残りの2匹がお散歩デビューを迎え
落ち着くまでは家に居よう。って決めたから。。。。でも、違う理由もあるみたい。

いきなり辞めたら迷惑が掛かるし、お世話になった方にも挨拶をしなくちゃって思いました。
でも、仕事場に行く事が出来なくなってしまいました。
今まで、どんなに嫌な事があっても、こんな経験はした事ありません。

仕事場の事を考えると、あの日・・・1/12 16:30からの出来事が 私の頭の中で
再現されるのです。走馬灯の様に・・・・・。セリフまでしっかりと。。。。。。。

完全なトラウマです。これもペットロスなのでしょうか?

それでも上司だけには・・・と思って17日に仕事場に顔を出す事にしました。
門をくぐると吐き気がしました。 エレベーターに乗ると足が振るえました。
有線が聞こえてくると、涙か溢れてきました。
そして・・・全ての事が頭の中をグルグルと回りだして・・・・
涙がとまりません。 あぁ、もうココの仕事場に復帰する事は無理なんだって感じました。

いずれまたドコかで仕事をしますが、今は皆とお家でユックリしてます。。。。。

2007・2/8     ネーネ





/
戻る